巷では「追い越し車線があるのは高速だけ」「一般道は追い越し車線がない」と言われることがありますよね。
とくに右車線をノロノロ走る動画なんかがあるとコメント欄では追い越し車線の有無で議論が巻き起こっています。
一般道でも追い越し車線はあるのかいないのかいどっちなんだい!ということで今一度道路交通法を見直して真偽を確かめたいと思います!
うろ覚えであやふやだった方はぜひご覧ください!
注意ポイント
筆者たー坊は法律の専門家じゃないので「一般人が道路交通法を見直してみた」くらいの生ぬるいテンションで見ていただけたら幸いです
▼道交法に「追越車線」という言葉はない
ちょっと道交法を読んだことのある方なら周知の事実かと思いますが、道交法の中に「追越車線」という言葉はありません。
あるのは車両通行帯についてと追越しの方法が記載された条文だけです。
今回の内容と関係があるのは第二十条のため、以下に抜粋します。
道路交通法 第二十条
(車両通行帯)
第二十条 車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車(小型特殊自動車及び道路標識等によつて指定された自動車を除く。)は、当該道路の左側部分(当該道路が一方通行となつているときは、当該道路)に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。
2 車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。
3 車両は、追越しをするとき、第二十五条第一項若しくは第二項、第三十四条第一項から第五項まで若しくは第三十五条の二の規定により道路の左側端、中央若しくは右側端に寄るとき、第三十五条第一項の規定に従い通行するとき、第二十六条の二第三項の規定によりその通行している車両通行帯をそのまま通行するとき、第四十条第二項の規定により一時進路を譲るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、前二項の規定によらないことができる。
この場合において、追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない。
意訳すると「追い越すときは1番右の車線を使え」、「右折のために右端に寄る時または追越しの時以外は左車線(一番右の車線以外)を走れ」となります。
第3項に記載されている他の条文も確認しましたが高速道路のみとすることや一般道を除外するというような文言はどこにも書かれていません。
つまり道路の種別に関係なく基本的に一番右の車線以外を走行しなければならないため、一般道でも追い越しが終わったら左車線へ戻らなくてはいけないのです!
「いやいや、高速道路には追越車線て標識が掲げられているけど一般道にはないじゃないか」という反論が聞こえてきそうですが、それについては次の項で説明します。
▼高速道路上の「追越車線」という標識について
高速道路には「走行車線」「追越車線」という標識が掲げられています。
この標識が高速道路にしかないということが一般道に追越車線がない派の論拠になっています。
ではなぜ高速道路上に法律で定義されていない「追越車線」と書かれた標識があるのでしょうか?
これについて、たー坊がNEXCOに問い合わせしました!
ダンナ!ちゃんと言質(ゲンチ)取ってありますぜ!
【質問】
道路交通法に「追越車線」という言葉が定義されていないにも関わらず、高速道路上に「走行車線」「追越車線」という標識が掲げられているのはなぜでしょうか?
道路管理者として利用者に「右車線は追越しのときに使い、追越しが終わった後は左車線に戻る」ということ促すために設置しているのでしょうか?
↓↓【回答】↓↓
いつも高速道路をご利用いただきまして、ありがとうございます。
メールを拝見しました。まず、この度は回答が遅くなりましたことを心よりお詫び申し上げます。
大変申し訳ございませんでした。お客様のご推察のとおり、高速道路上にある「走行車線」「追越車線」という標識は、道路交通法で設置が義務付けられてるものではありませんが、道路管理者として一般的にわかりやすい言葉を用いて「キープレフト(左側通行の原則)」を促すために設置をしてるものになります。
今後ともNEXCO西日本の高速道路およびサービスエリア・パーキングエリアをご愛顧いただきますようお願い申し上げます。
(原文のまま)
つまり高速道路上の「追越車線」の標識は「法的に規定された追越車線」を示している訳じゃなく、NEXCO各社が追い越し後に速やかに左車線へ戻るようにと促すために設置しているだけです!
勘違いの原因になってしまっているけど、道路管理者として独自の表現で法令遵守を促していたんですね!
このことはWikipediaの追越車線の記事中の「一般道路や都市高速道路の追越車線」という項目にも記載されています。
話は逸れるけど雑誌とか新聞の「原文ママ」という言葉を見て「んっ!?」と思った人はたー坊だけじゃないはず
▼結論「一般道でも一番右の車線は追い越しのための車線」
ということで一般道に追越車線がないというのは間違いで、道路の種別に関係なく車両通行帯がある場合は(片側2車線以上の場合)は一番右側を通常走行に使わずに、追い越し(または右折レーンへ移る時)のみに使用するということがわかりました。
首都高の右側から合流するのも「危ないけど追い越しに使う車線に合流する」ということになります。
ただ、法律上そうなっているからといって他者を裁くのはちょっと待ってくださいね。
▼法律が万能なわけじゃない
道路上にはいろんな運転レベルのドライバーがいます。
免許を取得して1〜3年くらいの人や、返納レベルじゃなくても認知・運動の機能が衰えた高齢者もいます。
免許は取れたけど性質的に運転が得意じゃないという人もいると思います。
そういう方々には右折するはるか手前でも隙間があるうちに右車線に移ってもらった方が安全ですよね。
法律を守るのは大原則ですが、道路交通法も昭和35年に制定された法律なので、改正されているとはいえ現代の車社会に適合しにくくなってきている部分もあると思います。
また、法律もすべてのケースを網羅した万能なものじゃないので、それを盾に「わからせてやる」とマナーを無視した乱暴な行動をするのもちょっと違いますよね。
なのでぜひ運転が上手な人は公道では他の車をあたたかく見守りつつ、身近に「車線変更がめんどくさいから空いてても右車線にいる」という不届者がいた場合はそっと注意してあげてくださいね。
運転が上手な人からぜひ下手な人も動きやすくなるような予測と配慮の「気配り運転」をお願いします!

